2014年02月28日

都構想財政シミュレーションを都構想と関係する項目と無関係な項目で分けてみた

大阪都構想財政シミュレーションの表を、効果額内訳で都構想に関係する項目、無関係な項目に区分して、作り直してみました。

都構想関係
財政シミュ効果額仕分(都構想関係).jpg

都構想無関係
財政シミュ効果額仕分(都構想無関係).jpg

ちょっと気付いたこと
〇大阪都構想の効果額362億円(H45)から再編コストを差し引いた55億円を差し引いた、307億円の内訳は、都構想関係85億円、無関係225億円。(端数処理の関係で、合計は合いません。)

〇都構想を実施しなくても、特別区(=大阪市)の収支不足解消は、平成34年度で5区案と同じ。

〇都構想関係効果額85億円(うち特別区分70億円)(H45)に対して、特別区の職員体制再編の効果額91億円。「大阪市を5つの特別区に分割して、職員数が減る」というヘンな試算が成立しないと、大阪都構想単体ではどうしようもなく赤字。

 もうちょっと整理して、また、ブログにアップします。

posted by 結 at 00:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月06日

総合区についての2つ提案

 特別区設置協定書が廃案となり、新聞報道などによると、総合区の導入を軸とした検討がなされるようです。

 でも、総合区には、基本的に「特別区より対応できる権限範囲が狭い」という欠点があります。
 元々、特別区であっても、どこまで区民の要望に対応できるかは疑問です。それなのに、それよりも権限範囲が狭い総合区が、区民の要望を「総合区の権限範囲ではない」として退けるのでは、失望を生む可能性が高いと思います。

 区民に要望は多数あるとしても、それが実現されないのは「要望に地域的偏りがある」からではなく、適法性だったり、内容の妥当性だったり、(財源など)投入資源の不足などに問題があって実現されないものが大半だと思います。
 だから、「要望に地域的偏りがある」ことが原因で実現されないもの以外は解消できない特別区も総合区も、解消できるものは、元からかなり限定的です。

 更に、区民の要望は、様々なものが様々な方向から出るので、総合区に持たせる一定の権限範囲で包含するのは、難しいと考えます。ただ、権限範囲から洩れることを恐れて、総合区の権限範囲を無闇に広げて分割実施を行うのでは、大した改善にならないのに、コストばかり掛かることになってしまいます。

 総合区の権限範囲と区民の「地域的偏りに起因する要望」のミスマッチを、できるだけ小さくする方策について、主に2点の提案を行います。

第1点
 ひとつは、「24色に輝く市政」宣言を行い、市政全般について「全市一律のみを良しとはせず、地域差を尊重する」という理念を打ち出すことです。

〇具体的には、区単位に市政に対する要望・要請があった時に、「24区一律に反する」ことを理由として、要望・要請を否定しないということです。(「24区一律に反する」こと以外の理由で、要望・要請を否定することは、当然あります)

〇勿論、区別に変える特段の必要が無い点は、24区一律で良いです。
〇また、財政負担を伴うものが無制限とならないよう、予算的制限は、一定設ける必要があると思われます。
〇だから、当初は「規制・制限」などで、区別の緩和を求めるようなものから、検討することになると思われます。

〇できるなら、区単位で、サービス削減を判断し、それで浮く財源を、区の要望に必要となる財源へ充てることまで選択可能にする検討もした方がよいと思われます。
 総合区単位でサービス削減を判断し、浮く財源を区の要望実現に充てることを可能にするなら、総合区単位で選択可能な住民サービスの幅は、特別区の場合と、あまり差は無くなります。


第2点
 第1点を具体化させる方策として、総合区の区長に、区民を代表して、市長部局に対して、要望・要請を調整する権限を持たせることです。
 つまり、総合区は、市長部局に対して、要望・要請をして終わりではなく、要望・要請の結果がどうするかの結論について、総合区と市長部局の間で合意を行うことにします。(つまり、市長部局は、総合区の要望・要請に一方的な回答を行うのではなく、特に拒否する場合は、総合区を納得させなければならないということです。)

 これにより、必ずしも、総合区へ権限を移さなくても、総合区からの要望・要請を、総合区と市長部局が同等の立場で協議し、市長部局側が問題無い限り積極的に受け入れて、区毎に異なる市政を行うなら、総合区の権限を大きくするよりも、幅広い市政に対して、区別の要望・要請を反映した市政を実現していけると思われます。


 根っことなる提案は、上記2点ですが、付随して必要になると思われる事項を挙げておきます。

〇総合区が、妥当性のない話まで市長部局へ要望・要請しないように、また、総合区が、市長部局と同等の立場で協議できるように、総合区に、区長を補佐する各分野の専門家を集めたチームが必要と思われます。

〇区長があまり突出した(あるいは他区とバランスを欠く)行動とならないよう、また、区間の利害衝突を発生させないように、総合区長間の調整を担当する副市長のようなものを検討する必要があると思われます。(そうでないと、しわ寄せが全部、市長へ行きます)

(以下は、総合区の取り上げる要望・要請が、本当に区民の意思を反映したものかを、補完する方策です。)
〇各区で、容易に区民の意見を聞ける、アンケートシステムのようなものを、用意する必要があります。
〇総合区が、市長部局に対して行う要望・要請については、「全部」または「重要性の高いもの」について、事前に区政会議での確認を行う。
〇「総合区単位でサービス削減を判断し、浮く財源を区の要望実現に充てる」場合には、区民による住民投票が必要といったことも、検討要。

 こういう方法を採ることで、総合区の権限範囲の拡大は、(やってもいいけど)あまり重要では無くなる。
 それでいて、全市一律の高度で効率的なサービスを享受しながら、地域の拘る特定の事柄は、地域の要望を区政・市政に反映できる、そういう制度設計も考えられるのでは?


 なお以上は、以前の記事「域内分権のコストと効果は見合うのか」と「特別区か、都市内分権かの二択ではなくて」をアレンジしたものです。

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posted by 結 at 22:52| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする