2014年03月21日

「待機児童ゼロへ!1611人から446人へ」の維新ポスター。でも実際には減って無いような

 次のようなポスターを見かけました。
大阪維新の会ポスター「待機児童ゼロへ」20140315.jpg

 維新の会広報部のフェイスブックで、このポスターについてのアナウンスを見ると次のような説明が。(一部抜粋 参照元
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
ポスターはすべて維新の会、そして市長や知事の「実績」を表してます。
そしてさらにこれからもよりよい環境を作り出していく党、維新の会の目線は常に現在進行形です!

維新は何もしていない、と未だいわれる他党の方へ。
事実はここにありますね。
今までもやれたはずのことがやれなかったのはなにが問題だったのでしょうか?

「やればできました。」←ちなみに最終選考争ったキャッチコピーです☆

まずは4枚!
今後どんどん続編で町中を埋めていこうと思います。
それほど維新の「実績」は多いのです。
--------------------------- 引用終了 ---------------------------

 そしてこのポスターのコピーは、
「待機児童ゼロへ!平成24年10月待機児童数1611人から、平成25年10月446人へ!約1200人減少。」というもの。

 でも、おかしいなぁと思うのです。

 大阪市が平成25年10月現在として、待機児童数について発表しているのは、次のもの。(元データ 掲載元サイト
待機児童数についてH25年10月現在.jpg

 表の平成24年10月と平成25年10月を比較すると、平成25年からは「育休中(E)」と「主に自宅で求職中(F)」が、新たに待機児童数から除外するとして加わっています。
 つまり、今まで待機児童数としてカウントしていた人を、いっぱい「待機児童として数えない」ことにしたから、待機児童数が減ったのです。
 でもこれって、待機児童の問題を何か改善したのでしょうか?

 もう少し詳しく見てみましょう。
 入所保留児童数自体は、平成24年10月の5202人から、平成25年10月は5357人と増えています。
 それに対して、「育休中」と「主に自宅で求職中」を新たに待機児童から除外することとして、1958人(一部、今までの除外事由から移行。)を待機児童として数えないこととしました。

 入所保留児童数は増えているのに、待機児童に数えない対象を広げたため、待機児童に数えない人数が3591人から4911人に、1320人増えて、この結果、待機児童として数えてもらえる人数が1611人から446人に、1165人減ったのです。

 でも、統計処理の操作で待機児童に数えない対象を広げて、待機児童と数えてもらえる人数を減らしても、大元の入所保留児童数が増えているのですから、待機児童の問題が何も解決していないことは、表を見れば歴然です。

 待機児童数が平成24年10月の1611人から平成25年10月に446人に減らしたと言われても、実際に保育所に入所を希望されている方の実感は何も変わっていない(または、若干悪化している)のではないでしょうか?

 こういった統計操作で作った見せ掛けだけの数字を強調して、「維新の『実績』」だと誇るのは、市民に対して誠実な態度だとは思えないのです。
posted by 結 at 02:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月07日

グラフの赤い部分を、一言で消してみせましょう

維新グラフ_再編効果と現状維持を比較(積算).jpg

 さて、このグラフ。「現状維持、莫大な借金。都構想が実現しないと、平成45年までに、約2323億円の赤字」と解説された赤い部分。この赤い部分を、一言で、最終的に消し去ってみせましょう。

「決算時点の不用額を財政調整基金に繰り入れ、収支不足に備えます」

 この一言だけです。

 19年間の収支不足額の累計額2323億円、年平均でいえば122億円となります。

 これに対して、2014年2月22日の住之江区タウンミーティングで橋下市長は、次のように発言をされています。(該当部分の音声
--------------------------- 引用開始 ---------------------------
 26年度がどうなるかって言ったら、今ここの数字でね、26年度は26年度で、237億円足りないってなってますが、これ、来週くらいに予算出しますけども、実際170億くらい、予算出すっていうか、新聞で見てもらったら分かりますけども、170億くらいまで減ってます。足りないお金は。
 で、大体ね、170億とか、これ位になってくると、さっきも言いました、予算組む時には、4月の段階ではお金足りないって言っても、決算時期、1年経った決算時期の時には、大阪市っていうのは、1兆6千億円の予算規模の役所ですから、全部清算していくとね、お金がやっぱり余ってくるんです。大体余ってくるお金というのは、150億くらい、大体一年間余ってくるんです。大阪府の場合には、400億とか300億円くらい、年間余ってくるんです。だから、最初の4月の段階で、大体150億円くらい足りないくらいに納めておけば、その年、3月、最後決算打った時にはね、足りないお金はゼロでしたとなるんです。
--------------------------- 引用終了 ---------------------------

 話し言葉をそのまま書き起こしたので、読みにくいのはご容赦ください。
 「大阪市は、決算時点では150億円くらい一年間で余ってくる」と言ってますね。
 では、この150億円を財政調整基金に繰り入れて、年平均122億円の収支不足の対策に充てれば、19年間で累計2323億円の収支不足額って、片付くじゃないですか。

 不用額150億円として、収支不足額と平成45年度までのシミュレーションをしてみると、次の結果です。
不用額シミュレーション.jpg

 平成33年度には累計で598億円の赤字になりますが、平成40年度には累積赤字は解消して、平成45年度には527億円も黒字が貯まってしまいます。

 これは、19年間何の行政改革も行わず、本当に現状維持で、毎年の使い残しを基金に貯めるとしただけのことです。
 だから、普通に行政改革に取り組んでいたら、都構想の実現が無くても、この数字より、ずっと良くなります。

「再編効果と現状維持を比較」とした最初のグラフ、「現状維持、莫大な借金」と書かれた、赤い領域は、毎年の予算の使い残しで片付いちゃう、そんなものだったんですね。

(追記)2014.09.20
 上記の3色グラフでは、平成45年度の収支不足額の累計が2323億円になるとしていますが、2014年7月に作成された協定書(案)作成時の長期財政累計では大幅に変更され、収支の黒字・赤字の累計額は、33億円の黒字となる数字が示されました。

赤字累積額比較.jpg
posted by 結 at 01:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月04日

大阪維新の会タウンミーティング資料の「見せ方」の話

 ブログ「橋下市長の大阪都構想を、きちんと考えてみる」の記事「大阪都構想財政シミュレーション(その2) 関係ない効果額を分けてみた」に次の追記をしましたので、追記部分のみ別掲載します。

--------------------------- 以下、追記記事 ---------------------------
 この記事をアップしたところ、大阪維新の会タウンミーティング資料についての「実際には貯まる訳でもない効果額を累積表示にするなど、『統計で噓をつく法』のお手本のような表です。」の部分に反響を頂きました。記事本文は、当該資料の「現状維持 莫大な借金 都構想が実現しないと、平成45年までに、約2323億円の赤字」の部分が事実と異なることへの指摘が主でしたので、「『統計で噓をつく法』のお手本のような表」について、少し説明を加えます。

 大阪維新の会タウンミーティング資料「再編効果と現状維持を比較(積算)」の元になったデータは、「※数値は、『第10回大阪府・大阪市特別区設置協議会資料 財政シミュレーション(一般財源ベース)』を参照(平成25年12月6日発表)」とありますので、同資料の試案3(5区 北・中央区分離)の次のデータと思われます。(粗い試算ベースAの合計額が▲2323億円で、維新資料の現状維持約2323億円の赤字と一致。再編効果コストBの合計額が2917億円で、維新資料の再編効果額約2917億円と一致。)
追記_元データ.jpg
元データ 元サイト

 このデータは、同じ財政シミュレーション資料の中で、既にグラフ表示がされており、それは次のようなものです。(元データ
追記_法定協グラフ.jpg

 大都市局が法定協議会用に作った表ですが、年度ごとの再編効果額、収支不足額、収支不足解消の年度など、コンパクトに分かるように整理されています。「都構想が実現しないと・・・」といった不正確な記述はありません。

 これと同じデータを使って、大阪維新の会がタウンミーティング資料に作った表が記事本文でも紹介した次のものです。
維新グラフ_再編効果と現状維持を比較(積算).jpg

 同じデータを使っているのですから、元となった推計内容は同じなのですが、表から受ける印象は全く違うものになっていると思います。
 この表を示して、維新の府議さんが「この比較数字を見ても現状維持で大阪が良くなるとでもおっしゃるのでしょうか?」とツイートされていました。

 まあ、こういうことです。
posted by 結 at 03:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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