2016年03月14日

地下鉄民営化で利益が上回る試算、法人税などの支払いを含めると・・・

 地下鉄民営化について、次のように民営化した方が利益が上回るとして報じられます。
地下鉄経常利益試算_大.jpg
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地下鉄民営化 経常利益を試算
NHK NEWSweb 2016年03月12日 06時42分
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20160312/3560051.html

大阪市交通局は、市営地下鉄を民営化した場合、いわゆる「駅ナカ」での商業施設の運営などで収益が増し平成33年度の経常利益は民営化しない場合を30億円あまり上回るとした試算をとりまとめました。
大阪市交通局は、平成29年度に市営地下鉄を民営化した場合と民営化しない場合のそれぞれの経常利益がどのように推移するかを試算しました。
それによりますと、平成31年度までは民営化しない場合が上回りますが、平成32年度には逆転し、平成33年度には、民営化した方が、民営化しない場合を30億円あまり上回ります。
この要因について、市交通局は、民営化によって、いわゆる「駅ナカ」での商業施設の運営の拡大やホテル、保育施設といった事業の展開などで、収益が増加していくとしています。
大阪市は、この試算結果も活用しながら、民営化のメリットについて、市議会に理解を求めていくことにしています。
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 このうち、民営化後の収支見通しは、地下鉄民営化プラン(案)の次の収支見通しの「経常利益」で比較していることが分かります。(元サイト 元データ

新会社の収支計画_p24.jpg

 元データを見ると分かる通り、比較に使用している「経常利益」とは法人税などの支払い前の数字で、民営化(正確には市100%保有の株式会社化なので、外郭団体化)すると当然、法人税や配当などの支払いが必要になりますから、「地下鉄に残るお金」は「経常利益」より、ずっと減ってしまいます。
 上記のニュースでは「平成33年度の経常利益は民営化しない場合を30億円あまり上回るとした試算をとりまとめました」と言うのですが、法人税などを支払わないなら、公営より民営の利益が上回ると言ってるだけで、実際には、民営化なら法人税などの支払いが必要になりますから、地下鉄に残る利益の比較としては、あまり意味があるように思えません。

 上記の収支見通しと地下鉄民営化プラン(案)記載の配当額38億円(元サイト 元データ)を基に、民営化する場合、民営化しない場合(=公営)で、「地下鉄に残る利益」を比較すると次のようになります。
 「民営化する方が、経常利益は民営化しない場合より上回る」とする4年目、5年目でも、民営化しない方が、地下鉄に残る利益は約100億円上回ります。
 「地下鉄民営化すると値下げできるようになる」みたいな宣伝がされますが、実際は逆に、地下鉄民営化は、地下鉄のお金を減らしてしまう「民営化」であることが分かります。

法人税や配当などの支払いを含めると.jpg
posted by 結 at 02:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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